久々の 『レトロ歌謡ナイト』 レポート

由紀さおりさんが、アメリカのジャズ・オーケストラ
ピンク・マルティーニと共演したアルバム『1969』が、
全米を初め世界各国で、大変な反響を得ているそうですね。
1969年といえば、まさに由紀さおりさんのデビュー&大ヒット曲
『夜明けのスキャット』が世に出た年で、
今回のアルバムはその1969年頃の歌謡曲や洋楽を
ジャズ・アレンジに乗せて、日本語でカバーしたものとのこと。
早速試聴してみましたが、思ったよりもジャズ色は前面に出ておらず、
比較的原曲のもつイメージを尊重しており、
ちょうど当時のテレビの歌番組で、フルオーケストラをバックにして
歌っている時の雰囲気を彷彿とさせるものでした。
当時は結構暗めの歌謡曲が多く、僕はむしろ洋楽を中心に聴いていた頃ですが、
今あらためて聴いてみると、アレンジ等に当時気付かなかった斬新さがあり、
捨てがたい魅力を発見することが多々あります。
また大ヒットでない隠れた名曲の中にも、
今でいうソフトロックやレアグルーヴといった要素が潜んでおり、
当時を知らない世代が、クラブのDJイベントで好んで流しているとか。


でもって、T-Jamでのイベントですが、
僕はほぼ毎週火曜日に出演し、トークイベントをやってます。
メンバーは、Dobbさん、フックン、そして中嶋ひろ志の、
人呼んで・・・『中年シブがき隊!』・・・(笑)
 *フックンしか合っとらんやんか!?との声も・・・


第1週 オールディーズ・ナイト
第2週 レトロ歌謡ナイト
第3週 黄金のポップス(フックンと僕で隔月交替)
(第4週は不定期でめんたいロック・ナイト、僕は出演しません)
第5週があるとき 憧れのアイドル・ナイト


で、お越しになれなかった方々のために、
毎回プレイ・リストはここでご紹介して行こうと思いながら、
なかなか追いつかずにおります・・・m(_._)m
しかしながら、今回はその由紀さおりさんも登場するランキングで、
諸々のタイミング的にもピッタリなので、ここでご紹介しましょう。
『レトロ歌謡ナイト』では、主に昭和40年代初頭から半ばあたりが多く、
今回の昭和49年度は、歌謡曲ではこれまでで一番新しいチャートになります。


*昭和49年11月度 歌謡ベスト2


 1 よろしく哀愁郷ひろみ
 2 甘い生活野口五郎
 3 ちっぽけな感傷/山口百恵
 4 冬の駅/小柳ルミ子
 5 北航路/森進一
 6 想い出のセレナーデ/天地真理
 7 みれん/五木ひろし
 8 傷だらけのローラ/西城秀樹
 9 挽 歌/由紀さおり
10 悲しみのシーズン/麻丘めぐみ
11 夕 立/井上陽水
12 夜霧の街/南沙織
13 ふれあい/中村雅俊
14 夕暮れ時はさびしそう/N.S.P.
15 愛の誕生日/あいざき進也
16 白い冬/ふきのとう
17 おかあさん/森昌子
18 美しい朝がきます/アグネス・チャン
19 旅 路/舟木一夫
20 ぼくがつくった愛のうた/チューリップ


Dobbさんとフックンは、僕より微妙に若い世代で、
この年は見事にツボだったようで、
いつもにも増して想い出話に花が咲きました。


しょっぱなの麻丘めぐみさんで早くも大反応!
彼女がステージ上の怪我で、しばらくリハビリをした後のカムバック作で、
大ヒットとは言えず、かなり久々に聴く曲でした。
続く由紀さおりさんでは、そのずば抜けた歌唱力と、
『手紙』や『生きがい』の頃の、北九州・福岡地区での
圧倒的な強さについての話をしました。
それ以降は、南沙織さん、小柳ルミ子さん、天地真理さんの三人娘が、
揃ってデビュー40周年を迎えたこと。
(FM KITAQの『青春のうた』では、三ヶ月に渡りこの三人の特集が組まれてます)
桜田淳子さん、山口百恵さんは、抜きつ抜かれつの良きライバル同士で、
森昌子さんのみ全盛期が多少ズレていたこと。
(むしろ麻丘めぐみさんと、ライバル関係にあったのでは)
また郷ひろみさん、野口五郎さん、西城秀樹さんの新御三家は、
初代御三家のうちの、橋幸夫さんと舟木一夫さんの持ち味は継いでおらず、
西郷輝彦さんの持ち味を三人三様で継いでいるのではないか。
(厳密に言えば、西城秀樹さんはより美樹克彦さん寄りか?)
そしてプラスワン的存在だったあいざき進也さんの、
北九州・福岡地区での圧倒的な人気の高さ・・・
初代御三家プラスワンの、三田明さんにも通じるものがあります。
また井上陽水さんの『夕立』のアレンジの、時代を超えた斬新さ。
また下位ではありますが、チューリップの曲の時のDobbさんの話によると、
姫野達也さんが去年北九州ミュージック・プロムナードに出演された際、
『ぼくがつくった愛のうた』の歌詞の持つ奥深さを、
自分が今の年齢になって初めてわかったといったことを言われてたそうです。
それからスキャンダルでしばらく第一線を退いてた舟木一夫さんが、
約半年間の休業・リハビリの後に発表した『旅路』・・・
ズバリ不倫ソングですが、サビの部分からの妙〜な明るさと、
エンディングでのコーラスを交えた異様な盛り上がりは、一体何なんだ!?とか。


そんなこんなで盛り上がった、今回の『レトロ歌謡ナイト』ですが、
全体的には歌謡曲の王道に、フォークや演歌(ムード歌謡)が絡んだ、
極めてバランスの良いランキングだったというのが、
みんなの共通した感想でした。
来週はフックン担当の『黄金のポップス』で、
ライヴ・ヴァージョンによるシングル・ヒット特集です。
こちらもどうぞお楽しみに!


先月開催した、Naomiさんのゴエン・プロジェクトのチャリティ・イベントで、
トリを飾ってくれたのが、Aiちゃんとザ・昭和の会による昭和歌謡でした。
普段はジャズを演っているシンガーやミュージシャンの方による昭和歌謡・・・
親しみやすさとお洒落な雰囲気が程よくブレンドされ、なかなかいい感じです!
(まあ、Aiちゃんの場合は敢えてエグい部分を強調し、
 グイグイ盛り上げてくれますが!笑)
主宰のNaomiさんは、時折『浜辺のうた』や『荒城の月』などに、
英語詞をつけてジャズ・アレンジで歌っていますが、
ふとNaomiさんの歌う昭和歌謡も聴いてみたいなと思いました。
(もちろん『上を向いて歩こう』などは、普通にレパートリーに取り入れてますけど。)
今度ご本人に提案してみましょう・・・。


あ、そのゴエン・プロジェクトのイベント詳細のご報告もまだでしたね!
それもまた次回に・・・