いいもんはいいんだよね!

「いいもんはいいんだよね!」
前回書いた中のこの部分について、
のださん、まなか&あすみパパさんから、
コメントをいただきました。
好きなアーティスト名を列記している内に、
結論めいたものに辿り着けなくなり、
半ば強引に結論づけたようなつもりでしたが、
それについて深く考えていただき、
むしろ書いた僕自身が教えられたような気持ちです。
でもほんとに「いいもんはいいんだよね!」
  因みにまなか&あすみパパさんが書かれた
  “フォークの神様”“ジャズの帝王”が誰であるか、
  もちろんお解りの方も多いと思いますが、
  ここでは敢えてその答を記しません。
  音楽好きな方であれば、ご自身の手で調べるのもまた楽しみであり、
  その楽しみを奪ってしまうのは申し訳ありませんから。


先日あるラジオ関係の方とお話しした時の事です。
いい音楽を紹介する究極の音楽番組を目指したいという意思を伝えた際、
「ではいい音楽とは一体何ですか?」と質問される事を想定していました。
いい音楽と言っても、その捉え方は十人十色であるのは当然です。
ところがその方は、その質問を一切されませんでした。
おそらくその方は、ご自身の中で「いい音楽」というイメージが
既に出来上がっているのでしょう。
  心がうきうきと楽しくなる音楽とか
  思わず胸がキュンとなる音楽とか
  昔を思い出して涙が出て来る音楽とか
  明日への元気が沸いて来る音楽とか
「いい音楽とは一体何ですか?」と質問される方がいれば、
その方は自分自身の中で、本当に心からいいと思える音楽に
まだめぐり逢えていないのかも知れませんね。 
  

ところで今ここに2種類の音楽があるとします。
ひとつは、50人の人が好きで、50人の人が嫌いな音楽
もうひとつは、30人の人が好きで、70人の人が好きでも嫌いでもない音楽
どちらの方が貴方にとって有り難い存在でしょう?



答はおそらく単純明解だと思います。
レコード店」の人にとっては「前者」、
「ラジオ関係」の人にとっては「後者」でしょう。
(因みに僕はそのどちらでもあります)
レコード・CDは好きな人が多い方がより売れる訳で、
嫌いな人は買わないだけです。
ところがラジオの場合は、嫌いな曲がかかると
他局に替えられてしまったり、スイッチを消されてしまったり、
ひいてはその番組自体を聴いてもらえなくなる、
最悪の場合その局そのものを聴いてもらえなくなる、
そういった危険性をはらんでいます。
ともすればあまりに有名なスタンダード・ナンバーは、
敬遠しがちになる事もあるでしょう。
でもやはり長年に渡って、多くの人に聴かれて来た曲は、
それに値するだけの魅力を持った曲であり、
たとえ時代が移り変わっても、その価値はたやすく変わるものではない。
誰もが認める名曲の良さをしっかりと押さえた上で、
バリエーションを付けて行く。
案外見過ごされがちですが、大事なことではないかと思います。
そして過去にどれだけ支持された楽曲であるかを知る
手がかりとなるのが、ヒット・チャートでしょう。
それは決して一部のマニアのみのものではない筈です。
そしてヒット・チャートを深く知れば知るほど、
逆にチャートに左右されずに、
いぶし銀のようにその魅力を放っている、
隠れ名曲の存在にも気付いて行くことと思います。