でもって、高塔山ジャム終了!

2011年8月14日、
今や北九州の夏の風物詩のひとつと言ってよい、
恒例の『高塔山ジャム』、
途中で雨による中断というハプニングを乗り越え、
無事終了しました!


会場に集まった皆さんが口々に言われてたのは、
とにかく出演者の充実ぶりが半端じゃなかった事!
サンハウスルースターズロッカーズ、モッズ、
横道坊主ヒートウェイヴ等々、
めんたいロック(という言い方が適切であるかどうかはともかく)の
歴史を支えて来た多くのミュージシャン達が大結集し、
それぞれに今のメンバーによる音を伝えてくれる・・・
まさに北九州・福岡のロック・ヒストリーが、
我々の目の前で生の演奏によって、展開されて行きました!


オープニング・アクトの『ブルー・ブルース・ブラザーズ・バンド』
その名の通りブルース・ブラザーズコピーバンドで、
ブラスを交えゴスペルタッチのコーラスに乗せて、
メインヴォーカルのシッチー&ツカが繰り広げる
見事な歌声とパフォーマンス。
高塔山ジャム』が今の形になってからは、
毎年ずっと出演されてます。
しかもシッチーさんとツカさんは、
僕の本業の店でもずっと以前からお世話になっている方々。
今年も堂々オープニングを飾ってくれました!


続いて『自慰獣』、元々はあの南浩二さんのバンドでしたが、
1977年結成からわずか1年8ヶ月で解散。
その後、南浩二さんは人間クラブ〜ソロ〜コンストリクターズ等、
長年に渡って地元で活動を続け、高塔山ジャムでも
毎回存在感のあるステージを展開していましたが、
昨年の高塔山ジャム出演からわずか一ヵ月後に急逝・・・
今年1月の南さんの追悼イベントで、自慰獣は再結成されました。
ドラムの灘友正幸さん(ナーチン)は、ルースターズ2代目ドラマー。
高塔山音楽堂でキッスの真似をして火を吹いたという伝説のご本人です。
(大変危険なので、決して真似をしないように!!!)


『DUDE』は、元ロッカーズの鶴川仁美さん率いるバンド。
鶴川さんとは確か7年ほど前に、小倉のチャチャタウンでの
トークイベントでご一緒したことがありました。
あの時は映画『スクール・オブ・ロック』公開記念イベントで、
僕は音楽の先生よろしく、黒板にロックの歴史的流れを書きながら
講義(?)を行なったものでした。
(その時は他に大江慎也さんもゲストで来られてました。)
鶴川さんは年齢を重ねた今も、スリムでとてもカッコいいですよ!


続いてやはりこの方、EFコーポレーションの
福嶋伊玖麿会長の『190R(いくまライダー)』。
会長の「せー!」の一言で、超豪華メンバーのバックが強制的に集められ、
「もし失敗したら、高塔山に埋めて帰るぞ!」
でもほんとはこの福嶋会長、とても優しくて暖かい方であることは、
知ってる人はみんな知ってます!
当日、本番直前にリハをしたという、
ロックやリズム&ブルースの王道ソングをたっぷりと披露。
最後は恒例となった『若松ホンキートンクブルース』
松田優作さん、原田芳雄さんの『横浜ホンキートンクブルース』の替え歌)
で〆ていただきました。
圧倒的な存在感でした!


そして横道坊主のヴォーカル中村義人さんが、
グループ活動と併行して組んでいるユニット、『Yoshito & Uppy』。
横道坊主の皆さんには、僕がまだラジオを始めて間もない頃、
黒崎のライブハウス『マーカス』への出演の合間を縫って
インタビューさせていただいた事があります。
ステージでの恐いようなイメージとは裏腹に
とても優しい方々であるという印象を持ちましたが、
昨年久々にお逢いした中村さんは、
以前にも増して優しい上に、とても気さくで無邪気な方・・・
といった感じでした。
Yoshito & Uppyとしてのステージも、横道坊主とはまた一味違い、
とてもリラックスしたアットホームなトークと歌で、
会場を一段と和やかな雰囲気にしてくれました。


そして今回唯一の地元出身でないアーティスト、
昨年に続いての登場の『騒音寺』。
エアロスミスを髣髴とさせる、見事なパフォーマンスで
楽しませてくれました。
メンバーは京都出身だそうですが、
「なかなかあちらでは、こんなコンサートないですよ!」
と、今回も参加出来た事を、とても喜んでいただきました。


そして実は高塔山音楽堂の真の主は、この方であろうという
超ビッグなドラマー、池畑潤二さんの『Dee Dee Fever』。
女性ヴォーカルと、ドラム、ギターの3人のみというのが信じられない程、
パワフルでダイナミックなステージでした。
ヴォーカルのKeicotさんは声量もさることながら、
神出鬼没のステージ・アクションで、いつの間にか客席で踊ってたり、
観客の横に座ってたり、思いっ切り絡んだり。(笑)
しかしいつ聴いても、池畑さんのドラムは圧巻です!


と、ここまでは実にタイム・スケジュールに乗っ取った
順調な進行ぶりだったのですが・・・・・・・・・・・・


突然の雨・・・しかも徐々に本降りになり・・・止まない・・・
演奏はまだラストの大御所三組を控えており、
これら三組がお目当てという方もかなり多いはずなのに・・・止まない・・・
急遽、物販や救急用に設置していたテントを移動、
雨の中でも演奏可能なステージの急造が始まりました。
その間に観客はテントなど物陰に避難したり、
傘やレインコート持参の方はそれらで雨よけをしたり。
駐車場に向かう人達もかなり多く、
そのまま帰る人もいるのではと懸念されましたが・・・


遂に演奏再開が告げられると、駐車場からみんな戻って来ました。
係の方の話では、駐車場に来た人達はみんな雨を避けに来ただけで、
誰一人として、帰る人はいなかったそうです!!


『BAND HANADA』の演奏で、会場は再び熱気の渦に!
もともとステージでも口数の少ない花田裕之さんですが、
開口一番の「ありがとう!」
それはおそらく、雨の中でも帰らずに残っててくれてありがとう!
の意味が多分に含まれていたのでは・・・
予定より多少コンパクトなステージとなったようですが、
聴き応えは充分でした!


そしてなんと高塔山のステージに、あの柴山“菊”俊之さんが登場!
幅広い年齢層のミュージシャンを従えて、ジライヤのライブです。
今年64歳との事ですが、年齢などとっくに超越してしまい、
全てを圧倒してしまう存在感です!
猥雑な歌詞もまさに柴山さんならではの世界・・・
打ち上げの時に見せていただいたペンダントは、
ナニの形をしていました・・・
柴山さんが若松を訪れるのは、実に鮎川さんとシーナさんの結婚式以来との事、
高塔山で柴山さんのステージを観られるとはまさに奇跡です!


そしていよいよトリは、高塔山ジャムの言いだしっぺ!
シーナさん、鮎川誠さん率いる、シーナ&ザ・ロケッツのステージです!
今や鮎川さん達のお顔を見ないと、北九州に本当の夏は訪れないと言えるほど、
今や北九州の顔となられました!
先ず鮎川さんのギターとヴォーカルでスタートし、
続いてシーナさんの登場で、会場の興奮は一気に最高潮へ!
観客をみると、明らかに20代から50代、
もしかするともっと広い年齢層が全て網羅されているようで、
今年も高塔山音楽堂に集まった全員の心がひとつになりました!
定番とでも言うべき
『ハッピー・ハウス』〜『レモンティー』〜『ユー・メイ・ドリーム』で、
ステージを終えました。
そしてメンバーはすぐに引っ込みました。


時間が押しているのはみんな判っていたので、
アンコールは無いものと思っていましたが・・・
それでも『アンコール!』の大合唱・・・
そして、メンバーは再び登場してくれました!
ギリギリの時間にも関わらず・・・
そしてアンコールの『ジョニーBグッド』が始まりましたが・・・
なんと柴山さんまでステージに登場!
つまり『シナロケ+サンハウス』とでも言うべき、
奇跡のラインナップによるアンコール・ナンバー!
会場に熱狂と共に感動の輪が拡がり、
来年もまた必ずこのステージで逢いましょう!との約束の元、
8時間半に渡る『高塔山ジャム』の全ての工程が、
きっちり時間通りに(!)終了しました・・・


その後、北九州市内の某所で開催された打ち上げは、
ミュージシャンの方達をはじめ、
関係者の殆どが帰らずに参加するという、
壮大なスケールのものでした!
様々な困難を乗り越えて、無事『高塔山ジャム』を成し遂げた
新実行委員長の島田幸司さんは、
「ここまで出来たのも、皆さん一人一人の力です!
 雨で中断しましたが、最初から順風満帆にやれるものではないと、
 自分に教えてくれたんだと思います。
 それでも皆さん帰らずに残って下さってて、
 本当に感謝してます!」
と感無量の様子でした。


島田さん、副実行委員長の石田さん、
そしてアーティスト・ブッキングに尽力された後藤さん、
今年も見事にMCを成し遂げたDobbさん、さとみん、
そして今回の『高塔山ジャム』に関わった全ての皆さん・・・
本当に本当におつかれさまでした!!!
つかの間でしょうが、ゆっくり休まれて下さい。
そして今回会場でご一緒した観客の皆さん、
また今回は来られなかった皆さんも、
来年また必ずお逢いしましょう!