レス・ポール死去

お盆真っ只中ですが、そんな今日またも訃報が届きました。
ギタリストのレス・ポール氏が94歳で永眠。
氏の名前はご存じなくても、ギター・モデルとしてのレス・ポールは、
音楽のお好きな方なら、ご存じの方も多いのでは。
もちろんそのレス・ポールの発案者が、レス・ポール氏です。
94歳という高齢でありながら、生涯現役のギタリストとしてステージに立ち、
90歳の時には歴代最高齢で、全米アルバム・チャートにランク入りを果たしています。
かつては当時奥さんだったシンガーのメリー・フォードと共に、
多重録音を駆使して、多くの名演を残しヒット曲も数多くに上っています。


特に有名な曲は1919年の曲を1951年にリバイバル・ヒットさせた
「世界は日の出を待っている」。
と書いたところで、ちょうどタイミングよく、
松井伸一さんの番組でもオンエアされてるところです。やはり名曲ですね!


同じく1951年に全米で9週間No.1という更に大ヒットとなった
「ハウ・ハイ・ザ・ムーン」。
僕がこの曲を初めて聴いたのは、マンハッタン・トランスファー
女性メンバー、ジャニス・シーゲルのソロ・アルバムでした。


そして最大のヒットは1953年に全米で何と11週間に渡ってNo.1を獲得した
「ヴァイア・コン・ディオス」でしょう。
実は僕はこの曲をピンキーとキラーズのヴァージョンで知りました。
僕が初めて自分で選んで買ったLPに収録されているもので、
2枚組の1枚目が「恋の季節」「涙の季節」「七色のしあわせ」「星空のロマンス」
等が収録されたベスト盤。
そして2枚目がスタンダード・ナンバーのカバーが収録されており、
多くのスタンダードの名曲と、この時に出逢うことになります。


レス・ポールと奥さんのメリー・フォードとは1963年に離婚、
1977年にメリー・フォードは49歳の若さで亡くなってしまいます。
当時僕はまだレス・ポール&メリー・フォードの名前を知りませんでしたが、
何かの番組でメリー・フォードの訃報を聞いたような覚えはあります。
この年はエルヴィス・プレスリービング・クロスビーマリア・カラス
大物シンガーが相次いで亡くなった年でした。
因みにマーク・ボランが亡くなったのも同時期でしたが、
彼は既に忘れられた存在で、死亡記事も大きなものではありませんでした。
むしろ今の方がロックを語る上で、重要アーティストとして扱われている気がします。


そして今回レス・ポールも亡くなってしまったことにより、
ロックン・ロール創成期、更にそれ以前の時代の生き証人と言える人達が、
いよいよ数少なくなってしまったことを実感してます。
今なお現役で頑張っているミュージシャンの方々には、
出来る限り長生きして、ポピュラー音楽の素晴らしさを
一人でも多くの人達に伝えていただきたいと、心から願わずにはいられません。